酸素還元カソード

塩素と苛性ソーダの殆どは、イオン交換膜電解槽によるNaCl電解を介し⽣産されます。このプロセスは、多⼤なエネルギーを要しますが、既存の⽔素発⽣カソードに代わり、酸素消費によるガス拡散電極(GDE ® )を使⽤することで、意義ある電⼒消費量の低減が達成できます。

安定性

長寿命

省エネルギー

Thyssenkrupp Uhde Chlorine Engineers public presentation

塩素⼯業におけるガス拡散電極(GDE ® )の応⽤はすでに商⽤化されています。HCl_ODC(塩酸-酸素還元カソード)、NaCl_ODC(塩化ナトリウム-酸素還元カソード)技術では、カソードを酸素で「脱分極」するためにGDE ® が使⽤されています。 
Thyssenkrupp uhde chlorine engineers - chlor alkali electrolysis
Thyssenkrupp uhde chlorine engineers - hydrochloric acid recycling

NaCl_ODC電解プロセスは、従来の膜式プロセスとアノード電解液側は同じですが、カソード電解液側が異なります。カソード側では、酸素が導入され、水素の生成を抑制します。

これにより、槽電圧の有意な低下に繋がり、結果的に、酸素還元カソード技術によりエネルギー消費を最大25%削減します。逆もまた同様に、エネルギー消費が一定の場合、それに見合った容量の増加が可能になります。この技術に関する経済分析、空気液化プラントにおける酸素産生コスト、水素マーケティングや応用機会がない点を考慮しなければならず、省エネルギーにより総収益は若干減少する可能性があります。

電解槽と塩水サイクルの完全な互換性により、1つのプラントにて新規のNaCl_ODCと従来の膜技術を容易に組み合わせることができます。
 

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Thyssenkrupp Uhde Chlorine Engineers public presentation

HCl_ODC電解では、最初にカソード側で酸素が還元し、その後膜を介して移動する⽔素イオンと反応します。 

標準的な酸素発⽣反応と⽐較すると、⽔素の発⽣が抑制されることで稼働時の電圧が約1ボルト以下になり、カソードの脱分極に⽤いられる触媒は、RhxSy(硫化ロジウム)をベースとした私たち所有物です。 


HCl_ODCプロセスは、通常のエネルギー消費量の約30%を削減し、それに伴い生産による間接的な二酸化炭素排出量も削減します。また、酸素還元カソードプロセスにて生成される塩素は、非常に高純度です。

HCl_ODC技術は Thyssenkrupp Uhde Chlorine EngineersCovestro、 De Nora社によって開発され工業化されています。

カソードの脱分極に用いられる触媒は、RhxSy(硫化ロジウム)をベースとした私たちの独占所有物です。
 

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